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ローカル・インディ in 東京
2004年8月22日・バトルスフィア東京

俺にとっての【プロレス】ってえのは・・・ブルースなんですよね。
今時の数ヶ月も経てば忘れ去られてしまうような使い捨てのライトな
流行唄なんかじゃなく日々の生活にドップリ染み込んだヘビーな・・・
それも体の奥底から搾り出て来るような・・・ブルースなんですね。
上辺だけの格好良さを競うんじゃなく、薄っぺらいファッションでもない
選手一人一人の生き様を受け止め、見て、感じたいだけなんですよね。
リング上でも、舞台裏でも、下手な小細工無しに激しくぶつかり合う
男同士の人生ドラマを己の五感で受け止めてみたいだけなんですよね。
裏工作、根回し、陰口・・・そんな薄っぺらい私怨だけの世界からは
残念ながらブルースが旋律の欠片も聞こえて来ないんですよね・・・

  

理不尽な理由で自分達の試合が組まれていないにも拘らず・・・・
自費でバトルスフィア目指して東名高速を走り抜けるJ2Kの面々
例え試合が組まれていないとしても、一度参加表明したからには
タイツとシューズを鞄に詰め込み準備万端整えて会場へと向かう
その意気やよし!そんなお前等の青臭い気持ち・・・嫌いやないよ
名も無いような小さなパーキングで記念撮影を。 (一部選手除く)
おいおい、そこの季節はずれのサンタクロースみたいな兄ちゃん。
太みたいな太鼓腹して・・・起きる気配が微塵も感じられんのぉ?
シェイプアップの課題も何処へやら?よう寝て、よう喰らいますわ
もうひとつ付け加えさせて貰うなら・・・ホンマに、ようコキますわ!
若いって素晴らしいね!さぞや、よく飛ぶんやろな?羨ましい・・・



早朝6時過ぎ足立区到着、無用なトラブルを避ける為に時間潰し。
後ろめたい気持ちが無いのなら堂々としてりゃあええ事やけど・・・
ここはオトナの態度で主催者側の気配りに従うべきだと判断した。
8時間余り何処で時間を潰すねん?えっ、新宿?原宿?お台場?
花の都の大東京に来てはしゃぐ気持ちも判るけど・・・ここは足立区
東京と言っても思いっきり端っこにある郡部になるんですけどね?
いきり立つ思いを納めるのは、何時の時代も女と相場は決まってる
その意気やよし!そんなお前等の好色ぶりも・・・嫌いやないよ!
いやいや、結して好きって訳じゃないよ・・・あくまで嫌いやないよと
すいません、見栄張ってました!【好き】だと訂正させて戴きます。

 

約20分遅れで開場時間となり観客と共に会場内に入り込む。
お前等、今日のところは試合が組まれてる訳じゃないけれども
自分にやましい部分が無いと思うなら黙って笑顔で挨拶しろ。
要らぬ悪口、女々しい言い訳なんかせずに堂々と胸を張れ!
ここがバトルスフィアや、よう見とけ・・・って何を見てんねん?
昨夜開催されたキャットファイトのデジカメ写真に夢中かい!
まだヌキ足らんのか?好色もここまで来たら・・・着いていけん
若いって素晴らしい!何回でも逝けるんやろな?羨ましい・・・

  

オープニングマッチでは虎龍鬼がFUCK!世界王座の防衛戦を行なう。
CMAジャスティスはともかくとして・・・FUCK!王座の防衛戦に対しても
一部出場選手による妨害工作が懸念されたが無事、開催に漕ぎ着けた。
UMAエイリアンの目前で観客の大声援に応えながら何時もより余計目に
ヌンチャクを振り回す虎龍鬼・・・かなりハイになっているようにも見えた。
試合開始早々に虎龍鬼ステップを見せただけで予想外に沸き返る館内
【インディのお仕事】の放送直後だっただけに、観客の頭にも予備知識が
刻み込まれているのだろうか?これで増々ハイとなる虎龍鬼であった・・・

  

ハイとなって・・・アドレナリンが体中に充満しているのであろうか?
雄叫び(?)をあげながらの虎龍鬼一本背負いが綺麗に決まった!
対するUMAエイリアンも負けてはいない! 視界の悪いマスク・・・
いや、視力の悪い裸眼のままで場外の虎龍鬼目掛けプランチャ!
場外でインターバルを取る虎龍鬼の背後に映る観客達の笑顔が
この試合に対しての期待度と満足度の高さを現わしている・・・かな



そんな暖かい声援に後押しされるかのように
この日は至難の技である(?)619もバッチリや
スレッカラシ的には期待を裏切ったのかも?
虎龍鬼のファイトをもっと見たい御仁には・・・
是非共、大阪羽曳野のJ2K道場への密航を
お薦めする!只今、新規会員大量募集中!
今なら入会金無料、会費はたったの三千円。
おおっ、激安や!こりゃあ買わなきゃ損、損。

  

虎龍鬼の必勝パターン、虎龍鬼裸絞めがUMAエイリアンを絞め上げる。
クルリと体を入れ換えて同じ技で切り返すエイリアン 「虎龍鬼ピ〜ンチ!」
しかし、心配御無用・・・人間、調子に乗ってる時には想像以上のパワーを
排出するもんなんですわ!再び体を入れ換えて絞め上げていく虎龍鬼!
さらに持ち上げながら上下に揺さぶるというハッスルぶりで初防衛に成功

  

再戦をアピールするUMAエイリアンにマイクを握った虎龍鬼が叫ぶ!
「UMAエイリアン!」 おおっ、珍しく強い口調やんけ!と思った瞬間?
「お疲れ様でした」深々と頭を下げて最敬礼・・・やっぱり礼儀正かった
他団体の対戦者はともかくとして、UMAだけには怒り口調やないの?
その中身によって・・・硬軟を使い分けてるという事で宜しいでしょうか
UMAに中身など有るのか?無いのか?は、この際別問題としてね・・・
CMAジャスティス提供試合  FUCK!認定世界DQN級選手権試合=20/1
虎龍鬼(4:37 虎龍鬼裸絞め)UMAエイリアン
*第7代王者の虎龍鬼が初防衛に成功する

  

所属選手を持たないプロモーション組織である、北海道の北都プロレス。
ケン片谷らCMA TOKYOやSPWFなどから選手が遠征しているらしい。
例え、どんな選手が出場していようとも・・・そこにクレイン中条が居る限り
その団体は北都プロレスとマニアの間では呼ばれて行くんやろな、きっと
「この後もアマチュアの試合がまだまだ続きますので、お楽しみ下さい!」
試合後に語ったケン片谷のプライドを感じさせる・・・マイク・アピールや!
昨年6月のキラースに対する加藤発言を何気に思い出させて貰ったわ。
でも、ここに集まった観客の目当てはそのアマチュアの試合やと思うよ?
この片谷発言が第2回に繋がるアングルというのなら脱帽モノやけどね。
北都プロレス提供試合=20/1 ケン片谷(5:44 岩石落し固め)ワールド・テロレスリング
  

そして10年ぶりの復帰という・・・伝説の男・スタンガン高村が狂気の入場。
精神病を患っているというキャラ設定で顔面を歪めながら客席を蹴散らす。
逃げ惑う観客達、ガードするセコンド陣、そして・・・脇海道はカメラを回す!
館内は蜂の巣を突付いたように騒然と!いやぁ、生き様が感じられるなぁ。
これこれ、これでんがな!FUCK!でシェリー道に演じて欲しかったのは!

  

ほれ、難易度の高い技を綺麗に決めただの・・・ほれ、ハイスパットだのと・・・
何かを勘違いしているレスラーにこそスタンガンの生き様を感じて欲しい!
ほとんど殴る、蹴る、凶器を使うの三拍子だけで・・・こんなにも観客を魅了
する事が出来るというのを、頭の片隅にでもインプットしておいて損は無い。
猪木と抗争を繰り広げた頃のTJシンに燃えた【昭和アナログ世代】としては
こりゃ堪えられまへんで・・・スタンガン高村のアマを超えたプロ魂に乾杯!

  

しかし・・・ストロング・スタイルが身上の東海プロレス提供試合として
今回10年ぶりとなるスタンガン高村抜擢を選んだ理由は何なのか?
@ 東海プロレス・サイドが珍しく(?)【場の空気】を読んで選出。
A スタンガン高村の血が久し振りに騒いで自薦の上で出場!
B 主催者の活性化委員会がスタンガン出場を強く要望した為
C 代表という立場を有効利用した脇海道の鶴の一声で決定。

何が真意なのかは判らへんけども、その英断には拍手を贈りたい。
スタンガン高村・・・・心に染み渡るようなブルースが聞けましたわ!
この日の評判に気を良くしてか? 9月12日・開催の東海プロレスで
スタンガン高村と柴山貴哉の再戦が決定! 勝負を賭けてんのぉ?
東海プロレス提供試合=20/1 柴山貴哉(8:36 反則勝ち)スタンガン高村


今回、試合は組まれなかったんですが・・・何かが足りない?
第2回があるのならばJ2Kは【ど真中】のプロレスを見せる。
汚い裏工作は要らないと・・・物静かに心中を語った泉州力。

  

そしてセミには本大会の目玉的存在とも言える小仲=ペールワン見参
この日も放送コードに引っ掛かりそうなステップでカタカタと入場する。
地上波で放送されたなら各種団体から抗議が殺到する恐れもある・・・
しかも周囲に唾を撒き散らすというパワーアップぶりで観客は大熱狂。
ヨガ殺法からファイヤーバード・スプラッシュでヤンヤの喝采を受ける。

  

例え他の5人が、どんなに玄人筋を唸らせるムーブを見せたとしても・・・
この日の観客の心に焼き付くのは、やはり小仲=ペールワンなのであろう
地元の常連客で埋め尽くされている訳でもなく・・・頭の固い童貞ファンが
集まっている訳でもない・・・そう、ここはスレッカラシが集う憩の場やで!
所詮、俺等は素人やからマトモなムーブに対しての反応は鈍いもんや?
どうしてもイロモノ的レスラーが持て囃されるのが【どインディ】界やしね。
その辺りが今後の課題というか?問題提起となって来るのかも知れん?
別の意味でのイロモノも・・・問題提起されんように賢にしとかなアカンよ。
やっぱり、このデッ尻からはブルースの欠片も聞こえて来えへんなぁ・・・



流れが速いマット界だけにスレッカラシの興味を繋ぐ為には
出し惜しみする事なく、ネタを提供し続けなければならない。
プロ化したからには自己満足的に終る事なく、【場の空気】
しっかり読み、見る者を感動させる何かが必要となって来る
一度ウケたら、それ以上のモノを求められるのが世の常や。
マンネリズムとの闘いで、これからが正念場となるやろね?
NPWが次にどんな手を打つのか、楽しみに見せて貰うよ!
NPW提供試合=20/1
火竜/吉岡健二/○守屋博昭
(12:20 体固め)
ユーエング・サミー/●小仲=ペールワン/高木茂

  

映像を駆使して独自の世界を創り上げた大分AMWがメインを務める。
まずは乞食(って書いたらアカンのか?)ネタでケンドー釜山が登場・・・
まりちゃんにジ・アッチーも加わり、映像ネタの続きを演じてみせるが?
正直、リング上からだとテレビで見た程も伝わっては来なかったかなぁ。
観客のノリに助けられたけど・・・冷静に見たなら首を傾げざるを得ない。
映像のインパクトを何処までリングで表現出来るかが今後の課題かな。

  

試合の方もジ・アッチーの体調が万全でない(肩の負傷)とかで
「アレ〜ッ?」っていう感じかな・・・期待度が高かった分だけね。
第2回があるのなら、ベストな状態での試合を見せて欲しいな。

 

唐突ながらリング上から大仁田厚への挑戦を表明したジ・アッチー!
大会終了後、大仁田事務所を直撃!対戦要望書を提出するらしい?
アポなし?出来レース?どちらにしても何で今更、大仁田なんやろ?
首都圏と大分とじゃ、かなりの時差があるのかな?う〜ん・・・謎や!
いずれにしても三桁は必要らしいよ? (ジ二アス興行での張紙より)
百円均一ちゃいまっせ!もっと【0】が、ようさん並んでまんねんで・・・
大仁田への挑戦がAMWがぶち上げた次の一手という事なんやろね
こちらからのアクションやから足元見られて吹っかけられんようにね。
AMW提供試合=20/1 ジ・アッチー(8:09 エビ固め)ケンドー釜山

  

全試合終了後には出場選手が集まって一言ずつ感想や豊富を述べる。
ここでも腰の低さ満開の虎龍鬼はベルトを巻きながらアッチーに一礼・・・
ペイントを剥がしたペールワンも観客のリクエストに応え雄叫びを上げる
当然ながらスタンガン高村は現れず・・・ここでヘラヘラ出て来られたなら
見る方も萎えてしまうもんなぁ?ファンタジーを守り通すのがGOOD JOB
和やかな雰囲気の中、記念撮影で大会も無事終了しようとしたその時!

  

「ちょっと待った!」静寂を切り裂く怒声がバトルスフィアに響き渡る・・・
佐野直改めスタンリー、長瀬館長というプロ中のプロが怒りのアピール。
「地方のアマが東京に来て何をイキがってんだよ!」と言う事らしい・・・
喋くりの達者なアッチーに押されて佐野がタジタジとなる場面もあった。
中部地方在住の英雄を相手するような訳にはいかないみたいでんな?
その隣にはモヒカン刈りにイメチェンをしたバンジー高田の姿も見える。
(ちなみにパンドラの旗上げ戦、なんで中止になってしまったんやろ?)
首都圏 vs 地方の全面対抗戦(と言えるのかホンマに)に発展するのか

  

台風一過・・・大型の強い台風やったけど温帯低気圧に消えない事を祈る
ペールワンのお色直しも終わり、気を取り直して出場選手による記念撮影
何時もは控え目な虎龍鬼も、この時ばかりは最前列中央でポーズを決める
どうやら主催者側は第2回大会開催を本気で視野に入れているらしい・・・
アドバルーンをぶち上げたとて尻スボミに終るのが多い業界なんやけどね
例えば大谷晋二郎に対戦を表明するも何時の間にかフェードアウトとか?
例えばキラースの挑戦を受諾するも何時の間にか削除されてしまうとか?
例えば淡路シート発売を観衆の前で宣言するも全然、覚えていないとか?
一体、誰の事なんでしょうかねぇ?三ちゃん・・・僕はなんにも知らないの!



ブレイクおめでとう!より一層の飛躍を期待しとくわ・・・
【ええ奴】らしいけど・・・俺と関わったら怒られるかも?
羽曳野村で起こった小さな揉め事で関係の無い人まで
巻き込んでしまい正直スマン!聞くのもシンドイやろ?

  

試合後にはマニア・・・いや、ファンに囲まれサインに記念撮影に大童。
子供ファンに混じって、女性ファンにも声をかけられて戸惑っていた?
盆と正月とサラダ記念日が一挙来襲したように気分は最高!虎龍鬼。
虎龍鬼ステップ、619、虎龍鬼原爆、虎龍鬼裸絞めに続く必殺技は・・・
こちらも、より一層グレードアップした闘いでスレッカラシ達を魅了して
世界チャンピオンの名に恥じないプロレスラーとして君臨して欲しいな
あの硬い週ゴンにも白黒ページながら世界王者と紹介された訳やし?

東海プロレスからはスタンガン高村、NPWからは小仲=ペールワン。
勿論、CMAジャスティスの虎龍鬼!今回は挨拶のみのJ2K泉州力と
地方インディからも続々とアクの強い(?)個性豊かなレスラーが登場!
フレッシュさを武器に首都圏の【どインディ】マットに殴り込んだ訳やね
確かにアチラコチラで見慣れている著名インディ戦士と比較した場合
未だ見ぬ強豪的な新鮮さで今回の東都上陸は成功したと言えるだろう
しかし・・・「これからが本番だぁ!」NPW提供試合の項でも触れた通り
所詮、俺等は業界の底辺を這い回る【スーパーどインディ】なんやから
一時の足踏みも許されない!次々と攻めて行くしか生きる道は無い!
協調するも良し、独立独歩も良し、裏工作うんぬんもこの際認めよう・・・
ただ一つだけ言えるのは、好もうと好まざると次なるステップに向けて
確実に一歩を・・・重要な一歩を・・・踏み出してしまったと言う事実や!
居心地の良い身内による社交辞令に身を委ね安住の地に留まるか?
ある意味ではシビアなスレッカラシに対して闘いを挑んで行くのか・・・
その部分を認識出来ているかどうかこそが【プロ】【アマ】の境界線と
言う事になるんじゃないのかなぁ? 技術うんぬんはともかくとしてね?
出来る、出来ない、だけが【プロアマ】問題の判断基準じゃないと思うよ
シビアな技術の攻防で沸かすもよし!ネタに走り、魅せるもまたよし!
勿論、笑わせるも・・・天然で笑われるもよしや! 生き様を曝け出せ!
一寸の虫にも五分の魂!それでも俺等はこの世に生きとるんじゃあ!

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